マンボウのあぶら(マンボウの利用法その@)

今回はマンボウの「あぶら」のお話です。そもそもこのマンボウの「あぶら」は私が宮城県にマンボウのサンプリングに行った時に、市場で働いていた方(仮名Aさんとさせて頂きます)からいただいたものです。ずっと冷蔵庫に保存していたのですが使う機会がなく今まで置いていました。今回はその「あぶら」の封印を解いて皆さんに紹介したいと思います。それではまず、どんな代物なのか見てみることにしましょう!

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製造日:不明
賞味(?)期限:不明
成分:不明

匂い:イワシの内臓みたい(?)
色:濃い茶色効果:?

ゴゴゴ・・・
怪しげな瓶に入ったマンボウのあぶら

フタには「マンボー」と書かれています

普段、お目にかかることのないこの不思議な「あぶら」。見れば見るほど怪しいですな。また、瓶のフタに描いてある少年の絵、バンソーコーまで張ってあり、しかも笑顔。傷に効きそうな気配はプンプンします。ちなみに最初からこの瓶に入って売っていたわけではないですよ。Aさんがこの空き瓶に詰めてくれただけです。このような瓶に入って売っているわけではないのでご注意下さい(笑)

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なんというデカさ。黄色と白い肝臓がある。 これが中身です。ジャムではありません 意外とサラサラしています

作り方

では作り方を説明しましょう。

@まずはマンボウの肝臓をご用意下さい。あまり大きすぎると不便なので小さなマンボウの肝臓にするか、小さく切って下さい。なぜか白い肝臓と黄色い肝臓がありますが、あまり気にしなくて良いでしょう。ちなみに大きいマンボウほど肝臓が黄色かったような気がします。

Aフライパンで炒めましょう。
フライパンは古くなって「もう使わないだろう」というものを用意して下さい。かなり臭くなり、臭いもとれなくなって二度とそのフライパンは使えなくなるそうです。火加減はおまかせします。

B瓶に詰めれば・・・ハイ!出来上がり!!フライパンに溜まった油を瓶に詰めれば完成です。後は冷蔵庫で冷やしておけばいつでも使えるそうです。

・・・

・・・

使うってどうやって?出来たのは良いとして、どうやって使うかが問題ですね。Aさん曰く、このマンボウの「あぶら」、正確に言えばマンボウの「肝油」ですけど、は切り傷に効くそうです。傷口に塗れば傷はピタリと塞がるそうなのです。こうやって昔から薬品として使われていたのですね。なんか「ガマのあぶら」みたい(笑)切り傷をした時に試そうとしているのですが、これを貰って以来切り傷をしたことがないのです。ま、まさかこれもマンボウのあぶら効果!?切り傷をしてからではなく、切り傷をさせない効果があるのか!!いつか切り傷をしたら試してみます。もちろん結果はHPに載せるので楽しみにしてて下さいね。まあ、それはいいとしてマンボウのあぶらには他にも効果はないのでしょうか?「まあ、ないだろうな」と思いつつインターネットで「マンボウ 肝油 成分」で検索してみました。すると出てくるわ、出てくるわ。本まで出ていました。

マンボウのあぶらにはEPA(エイコサペンタエンサン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)そしてDPA(ドコサペンタエン酸)という脂肪酸が他の魚に比べて非常に多く含まれているみたいで、これが健康に良いそうです。

心臓病・血管病やさまざまな生活習慣病やアレルギー疾患にも効果があるそうです。

余談ですが、ある図鑑ではマンボウの内臓には毒があると書いてありました。もちろんマンボウは生まれつき毒を持っているわけではないので、エサ由来という意味でしょう。海外のマンボウページにも poisonous to eat と書かれています。マンボウは大洋を回遊する間に毒を持つプランクトンなどを食べ、その毒が肝臓に蓄積してしまうのかもしれませんね。もちろん私の勝手な推測ですけど。

でも日本でマンボウの内臓毒で死んだという報告は(私は)聞いたことありません。日本に出現するマンボウは比較的小型のマンボウが多いので、まだ毒を蓄積していないのかもしれませんし、全てのマンボウが毒を持つわけではないと思います。たまたま毒をもった生物を食べてしまったマンボウだけがもつのではないでしょうか。実は私はそんなことも知らず、マンボウの肝臓を食べたことがあります。でもまだ生きてます(笑)。そして、様々な会社からマンボウの肝油を使った薬品が出ていますが、もちろんちゃんと検査をしていると思うので使用する際には毒を気にすることもないでしょう。

それにしてもマンボウのあぶらは人間の健康にも良くて切り傷にも効くが、毒を持っている可能性もある(?)という不思議な代物でした。マンボウ・・・何から何までまだまだ謎だらけですね。みなさんもマンボウのあぶらが手に入ったら傷口に塗ってみて下さいね。きっとピタリと止まるはずです。

(2004/6/2)


・・・

・・・

・・・

そして時は2005年3月。

怪我しちゃった(苦笑)


ひょんな事から腕に思いっきり傷をつくってしまいました。最初はかなり痛くて触ることさえ出来ませんでした。

が、しかしッ!!我々には魔法の薬マンボウの油があるではありませんかッ!!そうッ!つに約束の時はやってきたのです。果たして本当にこの傷を癒してくれるのでしょうか!?早速、冷蔵庫の中を探してみる。なんせ前回の更新から約9ヶ月ぶり。たしか冷蔵庫の中にあったはず・・・。

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いでぇええぇえぇえ!! ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・ ドォォォオオオオンン!!

冷蔵庫の・・・中に・・入れとけば・・っと、いつまでも持つ・・・っ言ってたよねっと。たしか・・・下の段の・・・

!?

あの横になったビンは・・・あのビンのフタに描かれている子どもの笑顔はッ!!

あったッ!!

早速、フタを開けてみる。

くせぇ!!

上記にも書いたようにイワシの内臓のようなイヤ〜な臭い。

こんなものを腕に塗るのか?

塗らなきゃいけないのか??

いや、でも塗って治るのであれば塗るしかないだろうッ!
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プオォォ〜ンって感じで臭ってきます

塗っちゃいました。

長い間置きっぱなしにしてたので、油とその他の成分が完全に分離していました。

だもんで、よ〜くかき混ぜて・・・傷口に塗ってみる・・・。

・・・

・・・

w(o)w

うおおおぉぉぉおぉおおん・・・・

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し・・しみる・・・

しかも手がくさい。

めちゃめちゃヒリヒリするッ・・・うううっ!

さて本当に効くのでしょうか?

それはまたご報告します♪

ってか効いてくれ〜い!

マンボウの油、持ってる方(いるのかな?)一緒に試してみましょう!

し・・・しみるっ・・・w(◎o☆)w

P.S.持ってるだけで怪我をしない、という効果は無くなったようです(笑)

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