８月１１日〜超レアマンボウグッズをゲットする〜

　　まわりが田んぼの中大きな家が一軒。庭も広いし畑、田んぼもあるし鶏まで飼っている。食べ物は全部自給自足できそうな感じの家でした。そこでSさんと色々お話。話題はマンボウになり、私が「ここらへんではマンボウの肝油（肝臓の油のこと）を薬にして使うらしいですね。」と聞くと「うちにあるよ」とのこと。「ほんとですか？見せてもらえませんか？」と、冷蔵庫の中からフタにマンボーと書かれた一つのビンが。これは切り傷によく効くらしい。作り方は簡単、マンボウの肝臓をフライパンで炒ってでてきた油をビンに入れるだけ。しかし、相当くさいらしく、使用後のフライパンは二度と使えないらしい。「これ、少し分けていただけませんか？」と聞いてみると「いいよ」との返事が。やった！というわけで小さなビンに分けてもらいました。

８月１２日〜秘密兵器で酔わずに作業〜

　午前２時、前回ギリギリだったので３０分早く起床。さっそく出発。

　午前３時半、乗船。今日は全然平気。前回の反省を生かし、長靴、カッパ、酔い止め薬と装備は完璧。順調に現場へ。

　午前４時、現場に到着。漁師のみなさんはいつもの作業。私は邪魔にならないようにどんどん絞られていく網の中を眺めていました。と、まずトビウオが水面を跳ね回る。その次にイワシの群れが浮かんできて、さらに大きなタコやイカそしてマンボウが・・・・。今日も現れてくれました。この網では１ｍ前後が１５匹。今日は酔ってないので作業は順調。全ての個体のデータをとることができました。そしてもう一つの網へ。前回はもう一つの網は全然見ることができませんでした。もしかしたらマンボウがいたかもしれなかったのに・・・。　

　午前６時、二つ目の網に到着。漁師さんたちはいつもの作業。「おお、魚がいっぱい・・・ん？」

	網の中にはたくさんの魚
	その下からまたも巨大なグレーの物体が！
	もちろんそれは・・・

「巨大マンボウだ！」

もう二度と見れないと思っていた巨大マンボウ、今度は全長２ｍ８２ｃｍ、背ビレの先から尻ビレの先までの長さ３ｍ３０ｃｍ。よくもまあこんなに大きくなるもんです。もちろん食べるために解体するのですが皮？をはぐのにもクレーンを使う。だって身に到達するまでに２０ｃｍもあるんだよ、人間の手ではげるわけがない。そして腸が超長い！！メジャーでだいたいの長さを測ったんだけど約１３ｍ。しかも中からは何にも出てこない。一体何を食べたらこんなに大きくなるんだろう？クラゲだけでこんなになるんだろうか？改めてマンボウの不思議さを確認しました。そんなことを思いながらボーっとしていると漁師さんが「おい、マンボウの卵いるが？炊いで食うどうまいぞ」と。振り向くと赤ちゃんぐらいの大きさの卵巣がドサリ。食べないけど何かに使えると思っていただきました。いやあ、いい経験をしたなあ。そして船はいつの間にか港へ。漁師のみなさん、二回にわたり本当にどうもありがとうございました。大満足で十日目終了。 水族館で見れるのとはワケが違うでしょ？

いただいたマンボウの卵巣。 重さは約３.６kg・・・ なんという大きさ！！

８月１３日〜最後の漁港〜

　午前７時、起床。明日から市場はお盆休み。今日が最後のサンプリングです。漁港に行っていつもの作業。お世話になった人たちに最後の挨拶をして漁港をあとにしました。石巻漁港で働くみなさん、親切にしていただき、本当にどうもありがとうございました。みなさんのおかげで宮城でのサンプリングは大成功でした。

　午後６時、東北大の院生の前さんとパクさんと晩御飯を食べに行きました。マエさんは長崎大卒らしく、九州の大学同士とても話がはずみました。

　はあ、今日で最後か・・・としみじみ。十一日目終了。宮城編はこれにて終了。次は静岡。気になる人は今すぐＧＯ！！。なげーよ！と思う人は１０年後にＧＯ。