大分豊後水道編～マンボウ遭遇日記～
2005/6/29 （え？あの変な魚はまさか・・・？）

みなさん、こんにちは！
今回はマンボウ調査に行ったわけではなく、豊後水道に釣りに行った時のお話です。
でも「マンボウ日記」ってことはやはり・・・、ですね（笑）
というわけで短いですが、私のマンボウとの偶然の対面のお話をご覧下さい。
それでは始まり、始まり～♪

6/28

午前２時半、朝っぱらからうるさい奴だ。
隣の部屋からうちのベランダを通ってケンタが入ってくる。
（うちは寮でケンタは隣の部屋の住人なのです。よくベランダから突然遊びにきます）
「おい！行くぞ！起きろ、マンボウ♪」
そう、今日はこいつと釣りに行く約束をしてたのです。
私はあんまりノリ気じゃなかったのですが、こいつが「行こう行こう」とうるさいから・・・。
だってね、高いんですよ料金が。乗り合いの船で13000円！！

いくらドでかい鯵（あじ）が釣れるからってこの値段はねぇ苦笑）
決心が鈍るよねぇ。。
まだ働き始めたばっかりであんまりお金ないし。

まあ約束したし、平日休みに一人でボケッとしててもつまんないしね。
ま：「わかった、起きるからあと10分待って・・・ｚｚｚ」
ケ：「はよ、起きろや！！（怒）」
釣りの事となるとこいつはうるさい。。。
ま：「起きます、起きます！！」
（起きりゃいんでしょ、起きりゃ。）
朝に弱い私はてんで目が覚めない。
準備、運転は全てケンタに任せていざ出発！！
ま：「・・・あ、待って。
　　カメラだけは一応持っとくわ。」
ケ：「はよ、とって来い！！」
後にこの行動がマンボウ研究家としてファインプレーとなるのでした・・・。
重大な忘れ物をしたことはおいといて・・・。

操縦席に乗ってはしゃぐケンタ

眠いんだって、本当に・・・。

午前４時、別府に到着。
私はずっと寝てたのでどのくらいかかったことやら。
たぶん1時間半くらいかな？
ケンタ、運転ありがとう。
ケ：「マンボウ、見ろ見ろ！！あれが今日乗る船やで！！（興奮）」
まったくうるさいやつだ。
とにかく私は眠くて眠くて、テンションなど全く上がらず。
今日はなんと乗客は私たち２人のみ。
貸切状態でした。
ケ：「やったな！マンボウッ！！貸切やって！！（嬉）」
ま：「よかったな（ゆっくり寝れるから）」
ケ：「マンボウ、写真撮って、写真！！」
ま：「はいはい、はいチーズ・・・」
（もー、カメラなんてもってこなきゃよかった）

ポイントにはどのくらいの時間が掛かるのかを船長さんに聞くと、なんと２時間だそうだ。
２時間！？
ラッキー、ゆっくり寝れる（ケンタが邪魔しなければ（笑））
というわけでオヤスミ～♪というわけで船を走らせること２時間。
早速、釣り開始！！
竿は船で借りた電動リール付きの竿。
電動リールじゃないととてもじゃないけど釣りなんか出来ません。
だってここ、水深７０ｍもあるんですよ！
しかも底まで仕掛けを落とさなきゃいけないし。
さすがに何分かおきに７０ｍ分もリールを巻くのはちょっとね苦笑）
・・・とここでやっと重大な忘れ物に気づく。
ポイントに到着。
ま：「・・・、気分が・・・わ・る・い・・・。」
そう、私は船に弱いのです。
そう、酔い止めを飲むのを忘れてたのです。
以前も酔い止めを飲み忘れてとんでもないことになったのに。

波はそんなに高くなくて普通の人なら大丈夫であろう、という程度だったんですけど（笑）
それでも船酔いはなんとか釣りは出来る程度で、その状態を保ったまま釣りをしました。
さあ、来い！
鯵、来い！！
ケンタはテンション上がりまくり。
今、何時？船はいつ岸に着くの？
私は常に吐く寸前。
そんな中、ようやくアタリがっ！おお！すげぇ！
竿はぐんぐん曲がる！！
早速、スイッチを入れて糸を巻き上げる。
ウィーン・・・ウィーン・・・ウィーン・・・

釣れるとやっぱり嬉しいですね、その時だけは「酔い」もすっかり忘れてしまいます♪
これが結構釣れて楽しいんです。
気分が悪いながらもどうにか釣りを楽しむ私。

テンション上がりまくりでフォー！！
（レイザー○モンらしい）とか言ってました。
天気も雨が降ったり止んだりと安定せず私たちも濡れたり乾いたり。
そんな中、自分達の真上をちょうど雨雲の端っこが通ったので写真を一枚撮ってみました。
それがこれ。左半分が晴れで右半分が雨、という状態です。
雨雲の端っこは当然あるわけですが、
普段なかなかこのような場面に出くわさないのでちょっと面白かったです♪
そうこうしているうちにアタリは止まって鯵は釣れなくなりました。
同時に私の気分も・・・また・・・悪く・・・なって・・・。
そんな時、隣でケンタがいきなり叫び出す。
「あ、サメや！！！」
なぬ、サメとな！？私は慌ててケンタのところに行って海の中をのぞき込む。
たしかにそこにはグレー色した奇妙な魚が一匹。しかしこいつはサメではない。
サメはもっと体が長い。
あんな大きな背鰭（せびれ）を持っていない。
背鰭を左右に振って泳がない。
丸い「うちわ」のような胸鰭（むなびれ）ではない。
あんなにゆっくり泳がない。

あんな尾鰭（おびれ）してない。
まばたきなんかしない。・・・
どうも見覚えがある、あの変な魚に。
いつも見ていたような気がする、学生時代に。
食べたこともある気がする、宮城で。
ホームページも作った、あの変な魚の。

・・・

「マンボウじゃん！！！」
誰が見たってマンボウじゃん！！
まさかの対面にさすがに「酔い」も吹っ飛ぶ！！
我々の撒いた撒き餌に寄ってきたのかどうか知らないけど
船の周りをゆっくりゆっくり泳いでいました。
私はあわててカメラを取り出して、写真を撮る！
（カメラ持ってきてよかった！！）
はじめて見た、自然状態でマンボウが泳いでいるところを・・・。
大きさは１ｍ弱くらいかな？
ホントにゆっくりゆっくり船の周りを泳いで、ゆっくりゆっくり潜行して行きました。
ホントにゆっくり・・・。
そして海の底へ消えていきました・・・。
ほんの数分の対面でしたが、感動！
こんな広い、深い海で私の一番好きな魚が私の目の前にこうして現れるなんて。
初めて見たケンタもビックリしてました。
初めて見たんだからサメと間違っても仕方ないですよね笑）

ついに遭遇！自然のマンボウ

そんなわけで釣りも無事？終了し、20匹ほどの鯵が釣れました。
もちろん鯵は調理師免許を持ったケンタが捌いて刺身にしてくれて同期みんなでいただきました。
美味しかった～♪

鯵もたくさん釣れたし
美味しかったし
そして何よりマンボウに出会えた！
３年間研究してても一度も自然状態で泳いでいるマンボウを見ることが出来なかったのに、こんな時に会えるなんて・・・。
まだ私にはマンボウ運が残っているようです♪
ちょっぴり幸せな一日でした。

あのマンボウ・・・
無事に旅を続けてなー♪
大きくなれよー！

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